透明な音づくり — 自然に音楽が届く空間を
コンサートで音楽を聴くとき、できることなら演奏者のすぐ近くに座っているように、自然に音が届いてほしいと思いませんか?
私たちの「透明な音づくり」は、その体験を大切にしています。
方法はシンプルです。
大きなスピーカーからすべての音をまとめて出すのではなく、演奏者ごとに小さなスピーカーを配置し、その人の音をやさしく補うように響かせます。
そうすることで、聴く人は「音がスピーカーから出ている」という感覚ではなく、「演奏者の目の前からそのまま届いている」と感じることができます。
大きな音が必要なロックコンサートでも工夫をします。
歌は真ん中からまっすぐ届くようにスピーカーを中央に増やします、楽器は左右から自然に広がるように調整し、会場全体に心地よく響くようにします。
さらに、会場の広さや響き方、お客さまが座る場所によって音の感じ方は変わります。
そこで私たちは、前の席でも後ろの席でも、どこにいてもできるだけ同じように自然に音が伝わるよう工夫をしています。
大切にしていること——
私たちが目指すのは、「音を操作して見せること」ではなく、「音楽そのものがその場で息づくように届けること」。
演奏者の存在と会場の響きをそのまま楽しんでもらう、それが私たちの考える理想のライブ音響です。